重金属・化学物質の解毒(デトックス)について


当院ではフィシオエナジェティック®によって症状の原因を調べています。フィシオエナジェティック®では、腕の長さの変化となって現れる体の反応を読み取りながら治療を進めていきます。これをARテスト(腕長反射)と言います。

※当院では医師のような病気の診断や医療行為はできません。フィシオエナジェティック®はあくまで代替療法であり、現代医学で認められていない事をご了承下さい。


↑足首の腫れと激しい痛みの改善例(アルミニウムによる重金属中毒)

↑アトピーの改善例(水銀と錫による重金属中毒)

重金属中毒・化学物質中毒の症状

有害物質の取り込み源は、アマルガム(昔の銀歯)、大型魚、タバコ、排気ガス、アルミ鍋、アルミホイル、歯磨き粉、ガソリン、陶器、絵の具、古い水道管、農薬、化粧品、ワクチン、殺虫剤、除草剤などです。

水銀、鉛、アルミニウム、ヒ素、カドミウムなどの重金属の蓄積が体に与える影響は非常に大きく、頭痛、不眠症、アトピー、胃腸障害、関節炎、慢性疲労、ホルモンバランス異常、不妊症、欝、パニック障害など、様々な症状を引き起こします。

重金属は、酵素の働きを阻害して体内の円滑な営みを妨害したり、ホルモンなどの働きを邪魔したり、神経伝達物質の働きを妨害したり、脳細胞などの神経そのものを破壊し、心と体を蝕んでいきます。

↑水銀を滴下すると脳神経細胞が破壊されていく様子

特に重金属や化学物質の免疫毒性により免疫機能が著しく亢進して自己免疫疾患やアレルギーを発症している人が目立ちます。免疫機能が亢進した状態では活性酸素や炎症の問題が生じています。逆に重金属や化学物質の免疫毒性により免疫機能が低下すると、細菌やウイルスに感染しやすくなったり癌になりやすい体質となります。

自然な解毒システムを強化するのが根本的なデトックスです

医師が行うデトックスでよくあるのが、毛髪ミネラル検査をして有害物質の蓄積があればEDTAなどのキレーション点滴でデトックスをするというもの。しかしそれには色々と問題点があります。

キレーション点滴をしても、しばらくすればまた有害物質が溜まります。そして有害物質が溜まったら、再びキレーション点滴でデトックスする事を繰り返すのは正しいデトックスのあり方ではありません。食事やサプリメントによって自然な解毒システムを高めて、普段から毒素が貯まらないようにするというのが正しいデトックスのあり方です。

食事やサプリメントによる自然な解毒には以下のようなやり方があります。これらについて、このページで1つ1つ説明します。

  • 拮抗ミネラルを十分にとる
  • グルタチオンやPAPSを増加させる
  • 細胞膜を修復・強化する
  • 便通や胆汁の分泌を良くする
  • バイオフィルムを除去する
  • 脂肪を燃焼させる

1.拮抗ミネラルを十分にとる

拮抗ミネラルというのはその拮抗作用により、有害重金属の吸収を妨げたり体外への排出を促進してくれるミネラルの事です。

有害金属の蓄積がある場合、これらの拮抗ミネラルが足りているか?と調べる必要があります。また拮抗ミネラルを摂取していても、胃酸の分泌が悪くて吸収されていない人も多いです。特に胃酸を抑える薬を使っている人は要注意です。

メタロチオネインという特にカドミウムと水銀を解毒してくれるタンパク質があります。このメタロチオネインは亜鉛を摂取する事によって増加させる事ができます。

2.グルタチオンやPAPSを増加させる

グルタチオンはグルタチオン抱合という解毒システムに必要な物質です。そのグルタチオンを増加させるにはグルタチオンの前駆物質であるシステインを摂取するのが効果的です。サプリメントだとNAC(Nアセチルシステイン)が良いでしょう。システインがグルタチオンに変換されるのを促進するためにビタミンD3、クルクミン、スルフォラファンなどのサプリメントが有効な必要な人もいます。

またグルタチオンの前駆物質であるNアセチルシステインからは硫酸抱合という解毒システムに必要なPAPSという物質も作られます。

亜硫酸塩の症状

システインがPAPSに変換される途中で亜硫酸オキシダーゼという酵素の働きが必要なのですが、その酵素の働きを高めるためにモリブデンというミネラルが必要な人もいます。モリブデンが不足し、亜硫酸オキシダーゼの働きが悪いまま、Nアセチルシステインやグルタチオンなどのサプリメントを摂取すると、亜硫酸塩が増加する事で、頭痛、呼吸困難、かゆみ、発疹、腹痛、下痢などの症状が出る事があるので注意が必要です。

3.細胞膜を修復・強化する

細胞の中に必要な物質を入れたり、不要な物質を出したりするのは細胞膜の働きです。そのため、細胞膜が不健全であると有害物質を細胞外に運び出す事ができません。ですから健全な細胞膜を作る事が重要です。

細胞膜を修復・強化するためには、まず細胞膜にダメージを与える原因である活性酸素の対策をしっかりやる事が重要です。抗酸化物質のサプリメントはたくさん種類がありますが、私はARテストによってどんな抗酸化物質がその人に必要なのか調べています。

次に、細胞膜の材料となる、ホスファチジルコリンやオメガ3などを食事あるいはサプリメントから摂取する必要があります。ホスファチジルコリンとオメガ3は非常に多くの方に不足している栄養素でサプリメントから摂取すると良いと思います。またオメガ3のサプリメントは魚と違って水銀を含んでいないというメリットもあります。

それから細胞内の有害物質を細胞外に運び出すためには重要な水分と電解質を十分に摂取するという事がとても重要です。十分に水分や電解質をとっているつもりでも、実際は不足している人はかなり多いです。特に、筋肉量が少ない人、たんぱく質の摂取が足りない人は、体内から水分が抜けやすいため、普通に水を飲むくらいでは足りないでしょう。

4.便通や胆汁の分泌を良くする

水銀はグルタチオンと結合してグルタチオン抱合体となります。そのグルタチオン抱合体はさらに胆汁と結合して、そのまま糞便となって排泄されます。ですから、胆汁の分泌を良くする事と、便通を良くする事は解毒にとても重要なのです。

胆汁の分泌に効果的なサプリメントは、タウロウルソデオキシコール酸、ホスファチジルコリン、シリマリン、ダンデリオンなどがあります。

便通を良くするにはマグネシウムと水分摂取が良いと思いますが、不溶性食物繊維や心理療法が必要な人もいます。痙攣性の便秘の場合、不溶性食物繊維をとると更にお腹が苦しくなる事があるので注意が必要です。また胆汁にも便通を良くする効果があります。

5.バイオフィルムを除去する

バイオフィルムというのは、微生物の集落が多糖類などの物質で覆われている状態の事です。悪玉菌がこんな状態になっているとバリアに守られているような状態なので除菌も難しくなります。また、バイオフィルムは水銀などの有害物質を抱え込む性質があります。

そのため除菌サプリを使うとダイオフという現象が起きる事があります。ダイオフというのは、除菌の際にカンジダなどの悪玉菌が保持していた毒素が放出されて吸収される事によって調子が悪くなる現象です。

バイオフィルムが抱え込んでいる有害物質を吸収させずに排泄するには、便通を良くする事が大切です。また、除菌サプリを使った1~2時間後にチャコールを摂取するという方法もあります。チャコールを使うと有害物質を吸着しそのまま排泄してくれます。

6.脂肪を燃焼させる

脂溶性の毒素は脂肪に溶け込み溜まってゆきます。そして脂肪に溶け込んでいる時はさほど毒性を示さないものでも、脂肪から出てくると毒性を示します。また脂肪に毒素が溶け込みすぎて飽和状態になると溢れた毒素が毒性を示すようになります。

このようなに脂肪に毒素が溜まっている人の場合、脂肪の燃焼を促すような事、例えばダイエットや運動などをすると脂肪から毒素が出てきて調子が悪くなる事があります。そういう人は脂肪から出てきた毒素が排泄されずに体内を循環し、再び脂肪に貯まるという事を繰り返してるわけです。また毒性を緩和させるために体脂肪率が増加してしまう事もあるかもしれません。

そのような人の対策としては、まず先に細胞の外側、つまり結合組織の解毒を完了させるようにします。そして、それが完了してから脂肪の燃焼を促進するような事をして、脂肪の中から毒素を出すようにすると良いでしょう。