更年期障害に対するアプローチ
当院ではフィシオエナジェティック®によって症状の原因を調べています。フィシオエナジェティック®では、腕の長さの変化となって現れる体の反応を読み取りながら治療を進めていきます。これをARテスト(腕長反射)と言います。
※当院では医師のような病気の診断や医療行為はできません。フィシオエナジェティック®はあくまで代替療法であり、現代医学で認められていない事をご了承下さい。
更年期障害の人によくある問題
- 過剰な性腺刺激ホルモン
- メラトニン分泌不足
- 低メチル化
- ストレス
- ビタミンB6、ビタミンD、マグネシウムの不足
- 慢性炎症
更年期障害のしくみ
更年期障害は卵巣機能の低下による女性ホルモンの分泌減少がきっかけとなります。
老化による卵巣機能の低下は仕方がない事ですが、脳の下垂体から性腺刺激ホルモンを過剰に分泌して卵巣を刺激し何とか女性ホルモンを分泌させようと努力します。
治療をしなくても数年立つと脳は、卵巣の老化減少でどうにもならない事を理解し落ち着きを取り戻すのですが、それまでの間、性腺刺激ホルモンは自律神経にも作用し様々な自律神経症状を引き起こします。それが更年期障害です。
ですから、女性ホルモンを増やすようなアプローチ、例えばイソフラボンを摂取するような事はナンセンスです。それよりも過剰な性腺刺激ホルモンの分泌を抑制するアプローチが重要です。
メラトニン合成経路に対するアプローチ
松果体が分泌するメラトニンというホルモンは性腺刺激ホルモンを抑制する働きがあります。ですからメラトニンがちゃんと分泌させるようなアプローチで更年期障害を軽くする事ができます。そのメラトニンはトリプトファンというアミノ酸を材料にして次のような経路で合成されます。
トリプトファンから5-HTP(5ヒドロキシトリプトファン)への変換にはTPH(トリプトファンヒドロキシラーゼ)という酵素が必要です。この酵素にはBH4という補酵素が必要です。BH4はBH2から変換されてできるのですが、その時に葉酸が必要です。
またTPHはビタミンDによって酵素活性が高まります。そのビタミンDはコレステロールから合成されますが、その合成経路に問題があったり、遺伝的にビタミンD受容体(VDR)に問題があって、ビタミンDが作用しにくい人がいます。
次に5-HTPからセロトニンに変換するためにはビタミンB6が必要です。
そしてセロトニンからメラトニンへ変換するためにはメチル化が必要です。それからマグネシウムも必要です。メチル化は様々な原因によって低下しますが、その原因をみつけてアプローチする必要があります。
また、下の図のように、ストレスや慢性炎症がある場合はIDOという酵素活性が高まり、トリプトファンは5-HTPではなくキヌレニンへ変換される経路に流れてゆきます。
そのため心理療法を行ってストレス反応を軽減したり、慢性炎症にアプローチする事も更年期障害には重要です。